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キロクのブログ

変わりゆく風景やものを単なる私的思い入れで記録中。意外とのんびりしてられない。

[映画]A Borrowed Life 多桑~ToSan(1994・台湾)

台湾に行ったとき、ご年配の方々からお話を聞かせて頂く機会に恵まれた。日本統治時代が終わったときのこと、国民党時代に入ったときのこと、その後の生活、特に日本語を話せないお子さんへの思い、などなど。ちょうど、その方達のお子さんと同じ世代の私は、お子さん側の心情も知りたいところ。
世代間ギャップといえばそうかもしれないけど、親も戸惑うが、子も戸惑う、それがちょっとわかるかなあと思う映画があったのでご紹介。


『A Borrowed Life 多桑~ToSan』(1994年制作)

監督・脚本:呉念眞(ウー・ニェンチェン)

金馬奨(台湾アカデミー賞)で、最優秀作品賞を受賞した映画。息子さん側の立場の実体験に基づいて描かれている。『多桑』とは、台湾語の読み方で「トーサン」。日本語の「父さん」を当て字にしたもの。かなりアバウトに書いてはいるが、ネタバレは困るという方、またのお越しをお待ちしております<(_ _*)>

 

【あらすじ】
主人公のセガは日本統治下の教育を受けて育った世代。戦後も超・日本贔屓。年齢を聞かれれば「昭和4年生まれ」と答え、コドモ達には「トーサン(父さん)」と呼べ!と強要する。不器用な生き方、不機嫌さ、粗暴な振る舞い。
その裏には、息子さんへの愛情もあるけど、時代の変化についていけない辛さ、国民党による弾圧への抵抗もたくさんあった。そんなトーサンの長年の夢は、友人と日本へ行き、富士山と皇居を見ること。けれど、炭鉱で重労働をし続けてきた身体はガタガタで、とうとう夢が叶わないまま亡くなってしまう。かつてはトーサンを非難したり、うんざりしていた息子が、少しずつ父親の人生や心情を理解していく。

 

この時代の人達はほんとにご苦労が多かった。
戦争という過酷な体験、貧しさ、時代の急激な変化の中、どうやって、どんな思いで生きて来たのか。
我が父にも「時代が違うとわからないよなあ」と寂しい思いをさせたこともあったハズ。それでも心を寄せること、知ろうと努め続けることしかできないのではないかと思っている。たとえ、その世代の人が亡くなっていたとしても、ね。


残念ながらVHSしかないようで、DVD(ましてやB-Ray)なんて・・・。
Amazonでは中古のVHSがあったけど、よかったら他でも探してみてください。それより、ビデオデッキがないよ・・・。